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二十歳を過ぎた頃、私は日本の某美術館で開催された展覧会を訪れ、そこでピーテル・パウル・ルーベンスが描いた『キリストの十字架降架』を主題とした作品に出逢いました。
300年以上前にフランドルの巨匠が描き残したその作品に感銘を受け、いつしか自分の心の中に「数百年先の未来を生きる人たちへメッセージを残したい」という気持ちが芽生え、いま思えばその時が本当の意味で描き手としての私の人生の始まりだった気がします。
私の作品は色鉛筆画から始まり、その後油絵へと移行しました。 具体的に説明するのは難しいですが、油絵の技法を色鉛筆画に応用したり、その逆の事を試みたり、自分なりに様々な可能性と表現を試みています。
近年は主に油絵画を描いていますが、これまで色鉛筆画に携わってきた経験が油絵画制作に少なからず良い影響を与えてくれています。
それでもまだまだ発展途上の若輩者の身、試してみたい技術や表現方法がたくさんあり試行錯誤する日々です。
この世界は敬意を払うべき崇高なる美しさに満ち溢れていると思います。 私の画業は周りの人たちの支えや自然から受ける恩恵により成り立っていますので、やはり画家である前に、自然に対する敬意や感謝の気持ちを忘れる事なく記録していける職人でありたいです。
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